和解報告(KOYO証券株式会社)

平成28年10月14日,東京地方裁判所で,KOYO証券株式会社を相手方とする事件(商品先物取引事案)について,訴訟上の和解が成立しました。

当該事案は,取引開始直後の取引が,金の売り100枚,買い110枚を同時に両建するという,極めて特殊な売買から始まり,その後も数百枚ずつの両建を維持しながら,頻繁に売買が行われ,取引開始後3か月で生じた手数料だけで未決済部分も含めると4200万円を上回り,最終的には取引の売買損益だけ取り出すとプラスであったものの,手数料として約4400万円が生じたことにより,差し引きで約4000万円の損失を被ったという内容で,商品先物取引相談事案の中でも,極めて特異なものでした。

本件は,原告が早期解決を希望したこともあり,KOYO証券株式会社が,売買損失額の約70%にあたる2800万円を支払うという内容で和解が成立しました(第1審尋問前)。