仕組債の問題点2

 前回に引き続き,仕組債の特徴を指摘しておきたい。

 金融商品の性質を判断するうえで1つの指標となるのが「流動性」である。

 例えば,上場株式は,市場により売却することにより容易に換価することが出来るので,流動性が高い金融商品といえる。

 これと比較して,仕組み債自体には,流通市場があるわけではないので,基本的には満期前に売却することは困難であり,流動性に乏しい。

 したがって,対象となる指標が自分に不利益に変動したとしても,中途で仕組み債を売却して,リスクを限定することは困難である。

 仮に中途で売却が可能であった場合にも,仕組み債にはデリバティブが組み込まれているので,一般投資家には仕組債をいくらで売却するのが妥当であるかを判断することは著しく困難である。また,流動性に乏しく,仕組み債を購入した証券会社に売却するほかないことから,証券会社の言い値(理論値ではなく,理論値から手数料等を差し引いた価格)で売ることしかできないことがほとんどである。

 このように,仕組み債は「流動性」が乏しいという特徴があるから,一般投資家は投資した資金が長期間拘束され,不利益な指標の変動に対する対処ができないというリスクがあるとともに,(裏返して言えば)当初の投資開始時点において,満期までの長期間にわたる相場変動の予測をしなければならないといえ,その点でも投資判断が困難な商品であるといえる。

続く

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