タマネギ列車を撮る〈第4回〉

本ブログで取り上げているタマネギ列車の写真が、なんと、
東京弁護士会が発行している機関誌「LIBRA」4月号
に掲載が決定しました。
もし機会があれば、みなさんもぜひご覧になってください。

めでたい。めでたい。

ということで、4月号発行の4月上旬まで、本ブログにタマネギ列車の本体の写真が載せられなくなりました。

そこで、タマネギ列車の本ブログへの登場は、4月以降ということで、何回か回数を稼がねば…。

ということで、今回は、別の機会の冬、北海道を旅した時に、
持って帰った「白い恋人」よりも、みんなが喜んでくれた
お土産を紹介してみたいと思います。

それは、花咲線(根室本線)、厚岸と糸魚沢の間に広がる別寒辺牛湿原の真冬の風景です。
別寒辺牛は、「べかんべうし」と読みます。
おそらく、アイヌ語なのでしょう。
風景は持って帰れないので、写真でのお土産となりました。

花咲線とは、釧路から日本の東端、根室に向かう最果ての路線。
道中には、駅周辺以外は、人家もなく、荒涼とした大地が続きます。
まるでシベリア鉄道のような趣があります。
(まあ、シベリア鉄道に乗ったことはないのですが、イメージ(妄想)で(笑))

そして、花咲線の道中、厚岸と糸魚沢の間には、広大な別寒辺牛湿原が広がります。
どこまで行っても大湿原。
線路もずーとストレート!
そこが日本であることを忘れてしまいそうです。

そんな、夏は広大な湿原のこの地域も、冬は雪原と化します。
水面は凍り、その上に雪が積もり、白と水色に。
水草は枯れ、趣のある肌色に。

そんな広大な雪原を撮りたいと、寒さに耐え、重い機材をしょって、雪原を見渡せる丘をよじ登り、夕暮れ迫る広大な雪原を撮った、渾身の1枚。

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            花咲線 厚岸・糸魚沢間に広がる別寒辺牛(べかんべうし)湿原

伸びる気動車の影が、暮れゆく短い冬の一日の終わりを告げています。
列車が線路を刻む音しか聞こえません…。

シャッターを押そうとした瞬間、気動車(キハ=JRの気動車の表示)は突然の急停車。
よくよく見ると、野生のエゾシカが線路に立ち入ってしまいました。
(写真で見えますか?)

「ピィィィー!ピィィィー!」
キハは汽笛を鳴らしますが、エゾシカはどきません。

大湿原(雪原)のど真ん中で、

キハVSエゾシカ

しばらく、にらめっこ。

写真を見ていたら、また旅に行きたくなってきました。