荒井先生の、大論文の合間に恐縮ですが…
昨日の夜、自宅でとある弁護士ドラマを見ておりました。
法廷は、ダークブラウンと木目の落ち着いた色調でまとめられており、窓には素敵な植物の透かし模様の格子が嵌められている…
傍聴席の椅子も映画館の椅子のようにフカフカ、原告側のテーブルには野菜や果物が盛られている…(これはきっと主題が公害問題だったから、そのアピールとして原告側が置いているという設定だったのでしょう)
弁護士は、お互いの主張を書面ではなく口頭で滔々と述べて裁判所にアッピールしている…
そして何故か本人尋問中に文書提出命令の申立を口頭で行っている…
と、気になるところはあれこれあったのですが、
実際の法廷は、あんなに素敵な内装ではないですし(横浜地方裁判所(本庁)のエントランスまわりなどはかなり素敵ですが)、口頭弁論も淡々としたものです。
たいていの場合、
裁判所「原告側から第一準備書面を陳述ということでよろしいですか。」
原告代理人(半分立ち上がりながら)「ハイ、陳述いたします」
裁判所「では次回被告側はこれに反論ということで、どのくらい期間が必要ですか」
被告代理人(半分立ち上がりながら)「1か月程度いただければ…」
裁判所「では次回期日はたとえば〇月〇日ではいかがですか…」といった感じです。
文書提出命令の申立も、書面で申立書の形で行わなければなりません(民訴規則140条)。
さすがにこれをドラマにしても、ちっとも面白くないと思います(ので、ドラマ自体に異議を唱えるつもりは全くありません。)。
でも、書面を書いているときには、脳内ではあのドラマの俳優の方のような熱い思いで書いている(つもり)です。
その勢いというか、熱のようなものを、きちんとした文書の中でも伝えることができたら、と考えながら書面を書くよう心がけています。