本件は,被告の住所が知れず,留置されている場所に送達が為されて判決に至ったが,判決後に住民票上の住所地が判明したという事案である。
本決定は,裁判所の意思と表現の間に食い違いがあるとも,原告が表示を誤ったものとも認められないが,原告が強制執行の申立をする場合には,被告について判決記載の住所と強制執行申立時の住所が異なることから,原告は,被告と執行手続における債務者との同一性を明らかにする必要が生じるものと考えられ,このような場合には執行を容易にするため,民事訴訟法257条1項を類推適用することにより,被告の住民票上の住所を併記する旨の更正決定を行うことが相当であるとの判断を示している。
近時の決定例が見られないため,参考に供することとする。
1.弁護士会照会に対する報告義務
(東京高等裁判所平成22年9月29日判決ほか) 2.ソフトバンクモバイルの調査嘱託に対する回答拒否事件
(東京地方裁判所平成24年5月22日判決,東京高等裁判所平成24年10月24日判決) 3.保険証券番号不特定執行
(東京高等裁判所平成22年9月8日決定) 4.仮装離婚と財産分与の虚偽表示による無効・債権者代位による不動産移転登記抹消登記手続請求
(東京地方裁判所平成25年9月2日判決,東京高等裁判所平成26年3月18日判決) 詐欺的業者の首謀者が妻との離婚を仮装して財産分与をした事案について,離婚及び財産分与は通謀虚偽表示により無効であるとして債権者代位により居宅不動産の所有権移転登記抹消登記手続請求を認容した事例 5.預金にかかる第三者異議訴訟
(東京高等裁判所令和元年11月20日判決,東京地方裁判所令和元年6月26日判決)第三者異議訴訟において預金が名義人に帰属すると判断された事例 6.判決確定後の被告の住所判明と更正決定
(東京地方裁判所令和元年11月28日決定)判決確定後に被告の住所が判明した場合にこれを併記した更正決定例 7.訴えの提起における当事者の特定・住所地の記載されていない債務名義の強制執行の方法等
(東京高等裁判所平成21年12月25日判決ほか) 8.詐欺商法業者の代理人弁護士の預かり金に対する強制執行を認めた事例
(東京地判平成29年7月25日,東京高判平成30年2月21日) 9.金融商品取引業者と取引履歴の開示
(東京地方裁判所平成20年9月12日決定ほか) 10.詐欺的取引と裁判管轄(移送の可否)
(東京高等裁判所平成23年6月1日決定) 11.支店不特定執行
(東京高等裁判所平成23年3月30日決定ほか) 12.支店不特定執行(2)
(東京高等裁判所平成26年6月3日決定) 13.預金債権の時間的包括的執行
(奈良地方裁判所平成21年3月5日決定) 14.詐害行為取消訴訟
(山形地方裁判所平成19年3月9日判決)
(東京高等裁判所平成22年9月29日判決ほか) 2.ソフトバンクモバイルの調査嘱託に対する回答拒否事件
(東京地方裁判所平成24年5月22日判決,東京高等裁判所平成24年10月24日判決) 3.保険証券番号不特定執行
(東京高等裁判所平成22年9月8日決定) 4.仮装離婚と財産分与の虚偽表示による無効・債権者代位による不動産移転登記抹消登記手続請求
(東京地方裁判所平成25年9月2日判決,東京高等裁判所平成26年3月18日判決) 詐欺的業者の首謀者が妻との離婚を仮装して財産分与をした事案について,離婚及び財産分与は通謀虚偽表示により無効であるとして債権者代位により居宅不動産の所有権移転登記抹消登記手続請求を認容した事例 5.預金にかかる第三者異議訴訟
(東京高等裁判所令和元年11月20日判決,東京地方裁判所令和元年6月26日判決)第三者異議訴訟において預金が名義人に帰属すると判断された事例 6.判決確定後の被告の住所判明と更正決定
(東京地方裁判所令和元年11月28日決定)判決確定後に被告の住所が判明した場合にこれを併記した更正決定例 7.訴えの提起における当事者の特定・住所地の記載されていない債務名義の強制執行の方法等
(東京高等裁判所平成21年12月25日判決ほか) 8.詐欺商法業者の代理人弁護士の預かり金に対する強制執行を認めた事例
(東京地判平成29年7月25日,東京高判平成30年2月21日) 9.金融商品取引業者と取引履歴の開示
(東京地方裁判所平成20年9月12日決定ほか) 10.詐欺的取引と裁判管轄(移送の可否)
(東京高等裁判所平成23年6月1日決定) 11.支店不特定執行
(東京高等裁判所平成23年3月30日決定ほか) 12.支店不特定執行(2)
(東京高等裁判所平成26年6月3日決定) 13.預金債権の時間的包括的執行
(奈良地方裁判所平成21年3月5日決定) 14.詐害行為取消訴訟
(山形地方裁判所平成19年3月9日判決)