和解報告(KOYO証券)+今月の1枚

1 和解報告(KOYO証券)
 平成30年3月13日,東京地方裁判所で,KOYO証券株式会社を相手方とする事件(くりっく株365事案)において,訴訟上の和解が成立しました。

 本件は,取引を開始したわずか2日後に両建を行わされ,その後は,常時両建の状態を維持し,頻繁な売買を継続させられました。
 そして,そのような頻繁売買が繰り返された結果,手数料はわずか7か月余り(取引を行ったのは実質的には約3か月半)で約4800万円と著しく高額となりました。原告は,最も高額な手数料を支払うコースを選択しており,原告自らこのような頻繁売買を行うということは不合理です。被告によるあからさまな手数料稼ぎの徴表があったといえます。

 また,くりっく株365は,商品先物取引とは異なり,決済時期が定められておらず,一定期間保有しても金利がかかることはあるものの(それ自体大きなものではなく),決済しなければならない時期(限月)があるわけではありません。それにもかかわらず,このような頻繁売買が取引期間を通じて行われているのもまた不合理です。この点も,被告によるあからさまな手数料稼ぎの徴表があったといえます。

 本件は,原告が早期解決を希望したこともあり,KOYO証券株式会社が,損失額の約70%にあたる3280万円を支払うという内容で和解が成立しました。
 なお,本件では,取引期間中の会話録音が証拠として提出されたことにより(凄まじい量でしたが),事案の全体像がほぼ明らかとなったこともあり,第1審尋問前での和解となりました。

2 春爛漫の鉄道
 桜,花桃,菜の花,若草の緑,そして国鉄型車両…,春になり,鉄道の世界にも彩が戻ってきました。

花桃号 沢入-神戸(ごうど)駅(わたらせ渓谷鐡道)

満開の花桃の中をトロッコ列車がゆっくりと通り抜けていきました。
因みに,この写真,レイルマガジン社が主催する鉄道写真コンテスト「今日の1枚」に採用されました。

急行(キハ28+キハ52) 新田野-上総中川(いすみ鉄道)

こちらも満開の桜に葉の花の咲く築堤をレトロな車両が駆け上がっていきます。
房総の山間に広がる懐かしい景色です。