【今月の1枚】
北海道・美瑛 青い池
1 選択型実務修習で講義
昨日,司法修習生を相手に「金融商品取引被害」をテーマに講義をさせて頂きました。
昨年までは,弊所の太田先生が担当していましたが,今年からは自分が担当することになりました。
弁護士の先生方に対して話をする機会はこれまで何回かあったのですが,修習生は相手は初めて。
金融商品取引被害というのは,修習生にはなかなかイメージがつかないこともあるかと思い,分かりやすいテーマも入れながら話をしました。
例えば,
「問題となっている取引のリスクについて,実際には分かっていないのに,リスクを理解しましたと書かれている『リスク確認書』には署名・押印している。このような状況で,どのようにして,裁判所に原告がリスクは分かっていなかったと説得するか。」
また,
「外務員に絶対に利益が出ると言われて取引を始めてみると,実際には利益が出るどころか損失が出た。それにもかかわらず,その後も外務員の言うことを信じ続けて取引を続ける人が多い。これはどういった心理からだと思うか。」
など,僕らも日々直面する課題について,色々議論をしたりしました。
この質問を,実際に被害に遭って相談に来る相談者に聞いても,なかなか答えられないのが現状ですから,修習生には難問だったようです。
弁護士になって,金融商品取引被害の事案を扱えば必ず直面する問題でもあり,必ず考えなくてはいけない問題でもあるので,色々と議論をしてみました。
修習生ならではの素朴な疑問や視点もあり,話をしているこちらもなかなか有意義な2時間でした。
2 今月の1枚(+2枚)
前回のブログでも話しましたが,8月をもって,長年にわたって事務所のために貢献してくれた事務職員の方が退職されました(写真をいつも褒めてくれる優しい方でした。)。
その方から,ブログ更新のリクエストがきたという報告を受けましたので,喜び勇んで更新です。
冒頭の1枚は,北海道上の美瑛の山間にある「青い池」,その名の通り,水面が青く見えることから,その名がつけられました。
青く見える理由は,この付近の湧水には水酸化アルミニウム等の白色系の微粒子が含まれており,それが美瑛川本流の水と混ざることにより一種のコロイドが生成され,水中に差し込んだ太陽光がコロイドの粒子と衝突散乱して青色の透過光が加わり青色に見えるということでした(現地の立札より)。
この時は,背景の木々が色づく季節と「青い池」を訪ねた時が重なり,ため息が出るほどの美しい景観が目の前に広がっていました。
この景色をどう切り取るか,考えることしばらく…,そして,冒頭の1枚と相成りました。
次は,同じく北海道は道東の山間を走る鉄道を!
都心では,やっと本格的な秋の気配を感じるようになり始めるこの時期,道東では既に秋の終わりを迎えようとしています。
そんな晩秋を迎えた道東の峠道,夕刻,網走と札幌を結ぶ特急オホーツクがゆっくりと進みます。
特急オホーツク 石北本線:金華信号場-常紋信号場
オホーツクは,同線(石北本線)のエース,そのプライドのかけて険しい山道を全力で登り切ります。
続くは,通称「落葉掃き列車」!,写真左隅をひっそりと往く,その列車こそが今回の主役です。
落葉掃き列車 石北本線:下白滝-丸瀬布
晩秋,山間を走る列車を悩ませる問題があります,それは,落葉による車輪の空転。
つまり,落葉が線路に落ちて,それが原因で鉄道の車輪が空転して,その結果,列車が山を登れなくなってしまうという事態が生じるのです。
それを防ぐべく,秋限定で登場するのが「落葉掃き列車」です。
それで何をすかといえば,朝一番に線路に砂を撒いていきます。
「それだけ!?」と思うべからず,地味ですがこれが大切なんです。
何かと慌ただしい日々が続きますが,今後も精進してまいりたいと思います。