平成17年最判と仕組債②,そして…ばんえつ物語②

当事務所には,1週間に1度は,ブログを更新しようという目標があります。
それを自分が守るか,守れないかの瀬戸際,日曜日午後11時半の状況にあります。
目標を達成するべく,邁進しようと思います。

前回のブログの後,鉄道の前に色々書いているのが笑えたという感想をもらいました。
しかしながら,自分は弁護士である以上,メインは,「平成17年最判と仕組債?」であるので,お間違いなきようよろしくお願いします(無駄話で5分経過)。

1 平成17年最判と仕組債②
(5月17日の続き)
 前回は,仕組債は,平成17年最判の視点で考えると,上場商品ではなく,より専門性の高い店頭デリバティブ取引に関する金融商品で,投資者の保護のための一定の制度的保障と情報環境が整備されていない金融商品であり,個人投資家に適合性を認めることができない金融商品ではないかということについて検討しました。

 今回は,平成17年最判が,「具体的な商品特性を踏まえて,これとの相関関係において,顧客の投資経験,証券取引の知識,投資意向,財産状態等の諸要素を総合的に考慮する必要があるというべきである。」と判示し適合性原則違反の判断方法について言及していますが,この点について,考えてみたいと思います。

 適合性原則違反の有無はいうまでもなく,「顧客の投資経験,証券取引の知識,投資意向,財産状態等」を考慮要素として判断されることになりますが,その際に重要なのは,平成17年最判も指摘するとおり,「具体的な商品特性を踏まえて,これとの相関関係において」,それらを判断すること,つまり仕組債の商品性に応じてそれらを判断することです。

 ここで,仕組債の商品特性とは何でしょうか。それは商品ごとまちまちで,一概にいえるものではなりませんが,例えば,PRDC債といわれる仕組債では,クーポンが(例えば米ドル円の)為替に連動する発行体による早期償還条項がある,中途売却に制限があるなどといった特徴のある商品があります。

 上記例の商品では,指標に不利益な値動きがあっても売却することによって損失の拡大を防ぐことが著しく制限されることになります。
 その結果,30年後の米ドル円の為替レートを予測しなければ償還価格がどのくらいになるのかが分からず,また,30年間の米ドル円の為替レートの推移を予測し続けなければ受け取るクーポンがいくらになるのかもわかりません。さらに,30年間の中で,米ドル円の為替レート為替が投資家に有利に展開すると発行体により早期償還されてしまうので,この点からも30年間の米ドル円の為替レートの推移を予測し続けなければならないなどと特徴をあげることができます。

 このような商品について投資判断ができる投資経験を投資家は積んでいたのか,そのような商品に投資する意向を投資家はもっていたのか,そのような視点で,適合性原則の各考慮要素を判断することが極めて重要になってきます(そのような投資経験や投資意向をもった投資家などそうそういるものではありません。)。
 間違っても,上記のような仕組債の商品特性から離れて,単に過去に投資商品を購入した経験が多数あるから,取引に関する知識は十分などといった抽象的な判断(認定)を許してはならない事案であるということを,裁判所に分かってもらうことが重要ではないかと考えています。

 この時点で,午後11時51分。

2 そして…ばんえつ物語②
 前回はドラフト音も豪快に,逆S字カーブを登ってくるSLばんえつ物語号(上り:8226レ)の写真を紹介しましたが,今回は,日出谷・鹿瀬(かのせ)間の印象的な赤い鉄橋を飛び出す,SLばんえつ物語号(下り:8233レ)を紹介したいと思います。

 磐越西線の鹿瀬駅と日出谷駅の間には,当麻橋梁という真っ赤な色が印象的な鉄橋が,阿賀野川に架かっています。
 新緑の時期,その赤色が背景の緑とコントラストとなって映えます。

 「ピィィィィーーーーーー。」

 日出谷駅を出発する豪快な汽笛を周囲に轟かせ,発車時に豪快に噴出するSLの黒煙が木々の向こうに見えます。
 そして,近づくドラフト音とともに,SLが鉄橋にさしかかり,それを受けて,こちらも臨戦態勢。
 SLがゆっくりゆっくり鉄橋を渡り終え,鉄橋を飛び出して,新緑に突っ込んできたところで,シャッターを切ります。

 それがこの1枚。

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ばんえつ物語 日出谷・鹿瀬間?

             
 西日に照らされて,赤い鉄橋を飛び出すSL,赤,緑,黒,そして客車の白と,それぞれの色のコントラストが印象的なシーンです。
 山間の日本の原風景のような景色の中を,SLはゆっくり駆け抜けていきました…。

 この時点で,0時17分,投稿日は無情にも17日になっているではありませんか…。
 目標は守れず…。
 でも頑張りましたよ,荒井先生。

 違う季節の写真を追記(6/26)。

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ばんえつ物語 日出谷・鹿瀬間?

 さらに田んぼが緑の絨毯になった時期,SLが軽快に駆け抜けます(6/29追記)。
 何かのどかですね。子供の頃,こんな景色の中で遊んだことがあるような気がします。

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ばんえつ物語 東下条・五十島間