検察官から弁護士へ

先日,高校時代,大学時代の知り合いが,この4月から大阪で弁護士になっていることをインターネット上で知りました。
司法試験に合格して,検事をやっているということは,風の便りで聞いていたのですが,現在は出向のような形で弁護士に(おそらく期限付きで)なっている様子。
あまり弁護士というようなイメージのなかった人だったので,ちょっとびっくりすると同時に,当時と変わらない感じになんだか懐かしく思いました。

法曹界には法曹一元化という考え方があります。
法曹一元化とは,弁護士または検察官の経験を一定期間経た者の中から,選考の上で,裁判官に任命する制度です。
今回のその人の場合,おそらく検察官が自ら選択した職業以外の経験を積み,自らが選択した職業に活かすという趣旨で行われている制度で,法曹一元化とはその趣旨が異なるのかもしれませんが,いずれにせよ法曹三者の風通しが良くなるのは良いこと,弁護士になる検察官も,検察官を迎える弁護士も双方勉強になりそうです。

法曹の道に進む者は,司法修習生時代に弁護士,裁判官,検察官のいずれの修習も行います。
この修習も,いずれも初めてみるものばかりで,非常に勉強になるのですが,やはり何れかの職業を選択しその経験を積んでこそ,他の職業への意識,疑問が生じてくるというところがあります。
ですので,例えば,数年間,弁護士をやった後の検察官や裁判官に限らず他の職業の経験は,非常に有意義なことでしょう。
今の自分は,駆け出しの弁護士で,毎日が精一杯の状態なので,他の職業の経験など考えられませんが,いつかどこかでそんな経験をすることがあるのか…。

それはまたその時に考えることにします。